飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による『家事調停(一番有名なのは、いわゆる離婚調停です。)の実際』についての解説です。
家事調停については、これまでに多くの批判がされており、「まあまあ調停」「足して2で割る調停」「だらだら調停(漂流型調停)」「ごね得調停」「強い者勝ち調停」「義理人情調停」「押しつけ調停」「裁判官不在調停」など、あらゆるパターンのダメな調停があることが指摘されています(誰のせいというわけでもないのですが)。
当職は、主に飯塚支部、田川支部、直方支部で家事調停を経験するのですが、残念ながら、調停の手続をして「良かったな」と思うことより、「何の意味があるんだ?」と思うことの方が多い印象です。きっと、当事者の「がっかり感」は、代理人の比ではないと思いますから、家事調停の進行については、制度の根本から、かなり改善が必要だと思っています。
一方で、双方当事者及び代理人の解決への強い気持ちと調停委員の先生方の尽力のおかげで、比較的早期に調停で解決したときは、清々しい気持ちになることもあります。
当職の感覚では、裁判官が家事調停にある程度口をはさんでくれた方が、家事調停がうまくいっているような気がしています。
あとは、調停委員の先生方のモチベーションの問題もあるでしょうから、代理人としても、事案の解決に向けて調停委員の先生方を上手に巻き込むような主張立証が求められると思います。