クロスボウの規制

 飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による「クロスボウの規制」についての解説です。

 クロスボウ(ボウガンともいいます。)が使用された凶悪事件が相次いで発生したことを受け、令和3年6月16日に銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律が公布され、令和4年3月15日に施行されました。

 この改正により、クロスボウの所持は許可制となり、クロスボウの所持は原則禁止となりました(銃砲刀剣類所持等取締法第3条1項3号)。

 なお、クロスボウの所持の許可申請は、住所地を管轄する都道府県公安委員会に対して行います(銃砲刀剣類所持等取締法第4条1項、第4条の2)。

 そして、規制対象となるクロスボウは、「引いた弦を固定し、これを解放することによって矢を発射する機構を有する弓」であって、内閣府令で定められた方法によって測定した矢の運動エネルギーの値が6.0ジュール以上となるものです(銃砲刀剣類所持等取締法第3条1項)。

 もっとも、警視庁のホームページによると、市販されているクロスボウは基本的に規制対象となることが確認されているとのことです。

 そのため、令和4年3月15日以降、住所地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けていない状態での所持は、違法となります。

 ただし、令和4315日午前0時までに所持していたクロスボウについては、そのクロスボウに限って同年914日までの6か月は、違法状態を解消するための所持を認めるという経過措置が取られています。

 なお、令和4年9月15日以降も許可なく所持し続けた場合は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられます(銃砲刀剣類所持等取締法第31条の16)。

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