刑事事件で責任能力が争いになる場合の弁護活動(初動)

飯塚市の小島法律事務所より、弁護士による刑事事件に関するお知らせです。刑事事件の責任能力というと、ニュースでは大きく取り上げられることがあるのですが、実際に経験することはそれほど多くありません。だいたい、初回接見のときに疑問を抱き、本人から病歴や入通院歴を聞くことになります。そして、検察庁に対して起訴前の鑑定を実施したかを尋ね、仮に実施しているようでしたら、鑑定書の任意開示を求めます。あとは、本人の供述調書のすべての開示及び被害者、家族などの供述調書のすべての開示を求めることになります。そうすると、仮に責任能力が認められそうな鑑定が出ていたとしても、本人が語る動機がまるで了解不能である場合や、本人の責任判断に影響を及ぼすようなエピソードが語られている場合があります。いずれにしましても、責任能力が問題になるような事案では初めて被疑者・被告人に会う弁護人が持っている情報は極めて乏しいわけですから、初動の段階では情報を集めることが重要になると考えています。

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